「私、膝の手術はしたくないんです」
70代女性、Uさんの膝の痛みは正直、重症でした。
繰り返し水も溜まり、整形外科で、注射で水を抜いてヒアルロン酸、また水を抜いてヒアルロン酸の繰り返し・・・
ついには膝の手術、人工関節置換術を進められたそうで、それは嫌だからと人づてに当院に来院なさいました。
しかしそもそも、なぜ膝に水って溜るんでしょうか?
それは、膝の関節に炎症が起きているからです。
鼻に炎症が起きれば、鼻水。
目に炎症が起きれば、涙。
肺炎を起こせば、肺に水。
体の仕組みとして、膝に炎症が起きれば、やっぱり水が溜まります。
さて、ここでクイズです。
人の体を支えているモノは、一体何でしょう。
「骨」?
はい、50点です。
〇、は差し上げられませんね。
答えは、
「骨と筋肉」
これで合格点です(靭帯やら筋膜やらは、ちょっと割愛)。
つまり、膝の周りの筋肉の働きが弱いと、骨や軟骨に負担がかかり、関節が炎症を起こし、そして水が溜まるのです。
もちろん、膝に水が溜まってあまりに辛いなら、ましてや日々の生活に深刻な影響を及ぼすなら、注射で抜いてヒアルロン酸、それも致し方ありません。
でも、決してそれが根本的な解決になって無い事を、感じて下さい。
いくらティッシュで鼻をかんでも、それだけでは風邪は治りません。
膝の水を一度抜いたら、クセになる?
いえいえ、本当の原因に対処していないあなたが、クセにしているのです。
そこで、冒頭のUさんに提案しました。
「手術をする、しないはともかく、頑張ってみます?」
「はい?」
続きます。