【 私は寝ていて、よくよく足がつるんです 】

【 私は寝ていて、よくよく足がつるんです 】

「足がつったら、じっと我慢してます」
「それダメですよ~」

contents

1 一度起きたら眠れない
2 固い布団は腰に良い?
3 鏡の中のマリオネット
4 足がつったら、すかさず伸ばす
5 足がつりやすい方がすべき事

1 一度起きたら眠れない

Eさんは70代女性、水戸市在住の方です。
「私は寝ていて、よくよく足がつるんです」
「毎日ですか?」
「毎日ではないですが、明け方5時ごろ、週に1、2回は」
「気の毒ですね、それで目が覚めてしまいますか」
「はい」

聞けばEさんは、腰部脊柱管狭窄症、右膝変形性膝関節症といった、骨の変形を伴う疾患があります。
「病院には薬と注射で通ってます」
「リハビリはしていますか」
「いえ、リハビリはしてませんが、手術は勧められています」
「ならば、ご自分で体操はしていますか」
「市の体操教室や、自分でラジオ体操はしています」
「なるほど」
しかし残念ながら、ご自分の症状の為の体操は未経験の様です。

2 固い布団は腰に良い?

「ご自宅はベッドですか、布団ですか」
「布団です。腰痛には固い寝具が良いから、と」
「う~ん・・・」
「違うんですか?」
「では、説明させて下さい」

『腰が悪い人は、固い布団が良い』
とは良く知られていますが、一概にはそう言い切れません。
脊柱管狭窄症は、腰の骨の変形が神経の通り道を圧迫する症状です。

「ではなぜ、骨が変形するのでしょうか」
「なぜですか」
「それは、骨に負担が掛かっているからです」
「うんうん」
「骨に負担が掛かって変形している人は、寝具が固いと余計に負担が掛かります」
「そうだったんですか」

当院の方針としては、
骨が原因(骨の変形、脊柱管狭窄症など)→ 柔らかい寝具
筋が原因(筋・筋膜性腰痛、ぎっくり腰)→ 固めの寝具
この様にまとめることが出来ます。

3 鏡の中のマリオネット

「つまり私は合わない布団で寝ているために?」
「そう、腰に負担が掛かっていたのですね」
「確かに、朝起きてどうにも腰が伸びない事が多いです」
「その事と、明け方に足がつってしまう事も関連しています」
足がつってしまうのは、神経症状です。

寝ている間に負担が掛かる

神経に何かが障る
(骨だったり、こわばった筋肉だったり)

つる筋肉が、脳の命令系統から外れる

「命令系統?」
「操り人形を思い浮かべて下さい。上から紐がぶら下がっている・・・」
「・・・あぁ、はいはい」
「操り人形は、上からの紐で動きますが、紐が神経として」
「うんうん」
「で、その紐を手繰るのが、脳です」
「分かりました」
「その紐が一瞬こんがらがると、足がつるんです」

4 足がつったら、すかさず伸ばす

ここまでの理解が進むと、つった足を治す方法にも話が繋がります。
「こんがらがった紐をほどくような命令を、外部から与えるのです」
「それはどうやって?」
「つった筋肉を手で伸ばす事です」
「・・・」
「どうしました?」
「でも、痛いですよ」
「騙されたと思って、10秒伸ばしてください」
「私、いつもじっと我慢しちゃうんですよね・・・」
「伸ばさない時間が長いと、困ったことが起こりますよ」
「・・・何ですか?」
「顕微鏡レベルの『筋断裂』です」
「断裂!?」

つっている筋肉をすぐに開放しないと、筋線維がどんどんちぎれて行きます。
「そうすると、後々までずっと痛んでしまいます」
「そうだったんですか・・・」

5 足がつりやすい方がすべき事

その後、Eさんには、
・脊柱管狭窄症のためのストレッチ
・つってる足を伸ばすストレッチ
・足をつりにくくするストレッチ
・変形性膝関節症のための筋トレ
をお願いしました。

「最近は足がつる回数も減りましたよ」
「つってしまった時の対処も大丈夫ですか?」
「はい、その時もばっちりです」
これからの予定は、より骨に負担が掛からなくするための体幹トレーニングですね。
今までの弱みを一つ一つ克服しながら、ゆくゆくは外泊遠出をする事が、Eさんの今後の目標です。

空いた時間に苦笑い、
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